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塩害を塗装メンテナンスで対策!おすすめの塗料は?
「塩害」とは塩分を含む海水・潮風によって起こる被害です。
住宅の場合、主に鉄部やコンクリートなどに影響を及ぼし劣化を速めてしまいます。
塩害への対策として有効なのが塗装です。早めのメンテナンスで海沿いのお住まいを長持ちさせましょう。
内陸部でも油断はできません。
塩害の対策になる塗装方法やメンテナンスについて解説します。
長い文章のページとなっていますので、内容を動画でもまとめています。動画で見たいという方はこちらをご覧ください!
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長い文章のページとなっていますので、内容を動画でもまとめています。
動画で見たいという方は是非ご覧ください!
塩害とは主に海水・潮風が吹き付けることで様々な場所に被害をもたらすことです。
近年大型台風が多く発生しており、巻き上げられた海水が電線等に付着し、通電・ショートを起こしたことで停電が起きた地域がいくつも発生しました。
また農地でも野菜に塩が付着することで水分を蒸発させてしまい結果枯らせてしまった、土壌が悪くなり根腐れを起こしてしまった等、塩害は建物だけではなく様々な場面で悪影響を及ぼします。
では住宅への塩害被害はどのようなものでしょうか?
トタンやアルミといった金属素材に生じる錆
恐らく沿岸部にお住まいのお客様は既にご存知かと思いますが、最も塩害が顕著に表れるのはトタンやアルミといった金属素材に生じる【錆】です。
通常金属素材は窯業系サイディングやセメント系のスレート屋根材よりも耐久性に優れた素材です。しかし表面皮膜が劣化することで錆が発生し、たちまち強度を低下させてしまいます。そしてその錆を促進させている一つの要因が【塩害】なのです。
金属屋根や外壁サイディング、シャッターや雨戸、換気フードなどをチェックしてみてください。
白錆
アルミ製品の表面に現れるポツポツとした白い錆です。アルミは一般的には錆に強い素材ですが、この白錆はめっき鋼板の表面にも現れます。これは錆の初期症状と思ってください。
雨戸や戸袋、玄関ドア等に白錆が目立つようなら要注意です。
赤錆
めっき鋼板の白錆を放っておくと塗装が剥がれ赤茶色の錆が発生します。
錆は発生するとどんどん範囲を拡大させて劣化を促進させます。
メンテナンスせずに放っておくとやがて穴が空いてしまいます。こうなると塗装だけではカバーできません。
窯業系サイディングやモルタル外壁、破風板・軒天等の付帯部等塗膜の劣化
また塩害は金属素材だけでなく窯業系サイディングやモルタル外壁、破風板・軒天等の付帯部等にも大きな影響を及ぼします。
塩害を受ける沿岸部は特に、内陸部と較べると塗膜の劣化が速く、チョーキング(白亜化現象)や色あせが表れやすいということ、塗膜が劣化するという事は素地が露出するということです。塩害だけでなく雨水による劣化も進行し構造部が傷んでしまうということもしっかり理解しておきましょう。
見落としがちな塩害、コンクリートの劣化
また見落としがちな塩害としてコンクリートの劣化も挙げられます。
通常、鉄筋コンクリートの中の鉄筋はph12以上のアルカリ性を保つコンクリートに保護されていますので腐食を抑えられています。
しかし海水や潮風に晒され続けることで内部へと浸透し、いずれ鉄筋が錆び膨張しコンクリートのひび割れ・剥離を起こしてしまいます。これらは鉄筋の露出を招き一層劣化しやすくする悪循環を招きますので非常に危険です。
沿岸部である限り塩害を完全に防ぐという事は不可能ですので、必ず住宅を守るためにも塩害対策を行っていく必要があります。
塩害を受けやすいのは一般に
☑ 海に近いお住まい
☑ 高層階住宅
と言われます。
1. 海に近いお住まい
地域によっても変わりますが、一般的に、瀬戸内海沿岸では海から1㎞程度、その他の地域では2㎞程度、北海道や東北の日本海側では海から7㎞までが塩害地域とされています。
地域 | 海岸からの距離 | |||
1km以内 | 1〜2km以内 | 2〜7km以内 | 7km超過 | |
沖縄・離島 ※1 | 塩害地域 | |||
瀬戸内海沿岸 | 塩害地域 | 一般地域 | ||
北海道・東北 (日本海側)※2 |
塩害地域 | 一般地域 | ||
その他の地域 | 塩害地域 | 一般地域 |
※2:北海道(松前町) ~ (稚内市)/東北(青森県東通村) ~ (山形県鶴岡市)
しかし実際は風向き・風力によっても塩害の範囲は変わり、上記の地域外であっても影響を受けることがあります。そのため一概には言えませんが潮の香りがする・風がベタベタとする地域はメンテナンスを特に行うようにしてください。
2. 高階層住宅
海岸から距離があるものの、階層が高い建物・お住まいですと平屋住宅よりも塩害の影響を受けやすくなります。オーシャンビューに憧れバルコニーやテラスを設けているお住まいもあると思いますが気づけば窓に塩が付着し、砂がサッシに入り込んでいるといったお悩みも多いことでしょう。もちろんこのような状態であれば屋根材・外壁材にも塩害と関係のある経年劣化(錆・チョーキング現象・色あせ・汚れ)が生じている可能性が高いですので一度外観に塩害が生じていないか見回してみましょう。
3. 金属素材を使用している
上述しましたが塩害の影響を最も大きく受けるのはアルミやトタンといった金属素材です。サッシにも使用されているアルミ、ガルバリウム鋼板は錆びにくい素材として知られていますが、塩害によって表面皮膜が劣化すれば錆が発生してしまいます。
沿岸部の特性を把握し建てられた住宅の中には更に錆びにくいステンレスが使用されているお住まいもございます。
ただ改良も進んでおり、アイジー工業が2016年に発売したガルバリウム鋼板屋根材「スーパーガルテクト」は、保証対象が5㎞以上から500m以上に大きく変わりました。
お住まいに使われている建材をよく確認のうえでメンテナンスを検討しましょう。
塩害を防ぐ方法として費用面・成果面ともにバランスが良く有効なのが定期的な屋根塗装・外壁塗装です。
塩害に晒される沿岸部は内陸部よりも圧倒的に劣化が早い傾向にあります。それは新築・築浅住宅でも変わりませんので通常は築10年前後での塗装が推奨されていますが、実のところ沿岸部に関しては2~3年程前倒しに塗装を行っていく方が良いでしょう。
特に初めての外壁塗装をご検討されているほとんどのお住まいを保護しているのは、近年塗装で注目されている高耐久塗料(シリコンやフッ素)ではなく安価なアクリル塗料ですので、5年を経過した頃にチョーキング現象・汚れ・色褪せ等の劣化が著しいお住まいも少なくありません。
屋根塗装・外壁塗装を行う場合は足場も必要となり一時的な支出が増えますが、その後使用する塗料の耐久性によっては何年も塩害に対する清掃等を行う必要がありませんので適切な時期に適切な施工を行う事でお住まいの寿命を延ばすことに繋がります。
コストパフォーマンス、美観の向上にも有効的な屋根塗装・外壁塗装メンテナンスですが正しい施工を行わないと、後々塗膜の剥がれや膨れを起こしてしまいせっかくの塗り替えが台無しになってしまいます。
そこで塩害を受けているお住まいで塗装を行う上で知っておいていただきたい以下3点をご紹介したいと思います。
1. 塩害に強い塗料は?
一般住宅に使用する塩害に適切な塗料というとフッ素塗料や無機塗料です。
理由としてまずは高耐久であること、沿岸部は劣化しやすい傾向にあることから高耐久塗料を使用するに越したことはありません。またウレタン塗料やシリコン塗料よりも緻密な塗膜を形成するため紫外線や塩害から屋根材・外壁材の劣化を防ぐことが出来ます。
それぞれ、一般的な外壁塗装の塗料の中では高価な種類ですが、その分耐候性に優れています。方角や住宅形状によっては効果に差が出る場合もありますが、通常の塗料よりもはるかに汚れにくく塩害の影響を受けにくい塗膜を形成することが出来ます。
代表的なフッ素塗料
☑ エスケー化研…クリーンマイルドフッソ 等
代表的な無機塗料
☑ 関西ペイント…アレスダイナミックMUKI
☑ ダイフレックス…スーパーセランシリーズ 等
2. どのような下地処理を行う必要があるの?
そのためまずは高圧洗浄で屋根・外壁に付着している汚れ・旧塗膜・カビ・塩をしっかり洗い流してから塗装を行っていかなければなりません。
また塩害の影響を大きく受ける鉄部は酸素と水に接触することで錆が進行してしまいます。そこで錆止め塗料を塗り外気との接触を遮断させてから中塗り・上塗りを仕上げていきます。
3.コンクリート部の塩害メンテナンス
一般的な木造住宅でも多くの場合鉄筋コンクリートになっているのが基礎(基礎巾木)の部分です。
ひび割れがあるとそこから潮風が入り込みやすくなり塩害が促進されますので、定期的に補修を行いましょう。
また、基礎にも塗装は可能です。コンクリートや基礎塗装に特化した塗料なら、防水性が高くコンクリートの中性化を抑制します。
もし割れや剥がれが起きてしまったときは、内部の鉄筋がすでに錆びています。鉄筋を露出させるまで周りのコンクリートをはつり、手金に防錆処理を加えたうえで、モルタル等で補修します。
立地・気候の観点から塩害を完全に防ぐことは出来ませんが、被害を最小限に抑えるという事は可能です。
塗装以外でできる塩害対策・メンテナンス方法をご紹介します。
1.こまめな清掃
塩害は海水や潮風によって塩が素材に付着し続けることで発生しやすくなります。安価且つ簡易的に塩害を予防する措置としてホースなどでの水洗いを行います。
頑固にこびりつき中々取れない場合もありますが、硬いブラシ等でこすると塗膜や外壁材を傷つけ一層劣化しやすい状態になってしまいますので、綺麗な状態を維持するためにも柔らかいブラシでの清掃を心がけましょう。
2.錆びにくい屋根・外壁への交換
既に塩害の影響を大きく受け錆びてしまっている素材は塗装による塗膜保護を行わない限り劣化を防ぐことが出来ません。
しかしそもそもは錆が発生しやすい素材を使用していることも塩害に悩まされ続ける原因かもしれません。特に築年数が経過しておりトタンやブリキを使用しているお住まいは、塗装では改善しきれない程塩害による錆が拡大しているケースが非常に多いですので、根本的な素材の交換を検討された方が良いかもしれません。
もらい錆は本来錆びるはずのない素材にも移し美観を損ねる・劣化を促進させる厄介な現象ですので十分にご注意ください。
ガルバリウム鋼板・エスジーエル鋼板
現在、トタンの屋根や外壁材を使用している場合には、ガルバリウム鋼板か、その進化系であるエスジーエル鋼板製のものへの交換もご検討ください。
トタンが亜鉛めっき鋼板であるのに対し、ガルバリウムは亜鉛・アルミニウム・シリコンでめっきされていて、トタンの4倍は錆に強いと言われています。
近年ガルバリウム鋼板は建材としてシェアを伸ばし、金属製の屋根材や外壁材の多くはガルバリウム鋼板かエスジーエル鋼板です。
しかし金属であることに変わりはないので塩害の影響は受けます。定期的に塗装メンテナンスをして、錆の発生には注意してください。
樹脂系サイディング
塩害を受けにくい外壁材としてセメント(窯業)系や金属系サイディングではなく塩化ビニル(プラスチック)の樹脂系サイディングが挙げられます。
日本でのシェア率は1~2%程で見かける機会は少ないと思いますが、腐りにくく割れにくい点に加え、凍害や塩害の影響を受けにくいという事で注目され始めています。
イニシャルコストは窯業系サイディング等よりも高いのですが、ボードそのものに顔料が含有されていることから色あせを起こしにくく、耐用年数が30年近いものもありメンテナンスコストがかからないという特徴があります。
塩害を受けにくい外壁材 塩化ビニル(プラスチック)の樹脂系サイディング
日本でのシェア率 | 1~2%程 |
特徴 | ・腐りにくく割れにくい ・凍害や塩害の影響を受けにくい ・色あせを起こしにくい |
イニシャルコスト | 窯業系サイディング等よりも高い |
耐用年数 | 30年近いものもありメンテナンスコストがかからない |
施工自体はそれほど難しくはありませんが妥当な施工費用なのか、樹脂系サイディングの特徴を把握している業者なのかをしっかり把握した上で張替・カバー工法に臨みましょう。
3. 塩害による劣化・腐食が酷い場合はどうすれば良いの?
塗膜がすぐに剥がれる、腐食による穴あきが著しい状態にまで劣化してしまうと塗装ではどうすることも出来ませんので、素材の交換や溶接による補修を検討していく必要があります。
しかしそれと同時になぜ塩害が進行してしまったのか、塩害対策で対処できなかったのかを考える必要があります。
塩害は季節等に関わらず常に付きまといます。塗装による塗膜保護で今後防ぐことが出来るのか、素材の変更を行うべきかをしっかり検討していきましょう。
お住まいは一生に一度あるかないかの大きな買い物です。海に近い土地に憧れていた、地方にある実家を綺麗な状態で維持したい、セカンドハウスとして利用したい、恐らく様々な希望と夢を持って住宅を所有・建築されたかと思います。
見晴らしが良い、解放感溢れる等メリットの多い沿岸部ですが、そこにはやはり海水・潮風による塩害が付きまといます。
立地等の条件から塩害とは長い付き合いになりますが皆さんがこまめな点検とメンテナンスを心がけることで住宅に発生し得る鉄部の錆を最小限に抑えることが可能です。
また錆が進行する前に高耐久塗料で屋根塗装・外壁塗装を行う事で、屋根材・外壁材の劣化・錆による腐食を大幅に遅らせることが出来ます。
街の外壁塗装やさんではそのお住まいの立地・仕様に合わせて塩害を防ぐ適切な屋根塗装・外壁塗装をご提案させていただいております。
何度メンテナンスを行っても塩害に悩んでいる、今後塩害に頭を抱えないメンテナンス方法を知りたい、塗装を行う際の費用や適切な塗料を教えてほしい等、これからお住まいを綺麗に維持していくための不安・不満・悩み・疑問をお聞かせください。あなたのお住まいに近い街の外壁塗装やさんスタッフがお住まい無料調査にお伺いさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
塩害は広範囲にわたって悪影響を及ぼしますが、住宅で特に大きな影響を受けるのがトタンやアルミといった鉄部ですので、塩害対策を講じる必要があります
海に近い・階層が高い・金属素材を使用しているお住まいは特に塩害を受けやすいのですが、現在は錆びにくいガルバリウム鋼板の改良が進んでおり今後使用率も向上するかと思います
塩害対策としてお手軽に出来るのが水洗いですが、長期的に見たときにコストパフォーマンスに優れているのが美観の向上も図れる屋根塗装・外壁塗装です
塩害による劣化・腐食を防ぎたいお住まいにお奨めなのが高耐久のフッ素塗料・無機塗料です。また当たり前になりますが適切な下地処理・塗料の選定を行う塗装業者に工事をお願いするようにしましょう
こまめなお手入れで大事なお住まいを脅かす塩害を防ぐことが出来ますので、費用や塗料についてお悩みの方はお気軽に無料点検にご依頼ください